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​家族

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家族

​一般には、血縁と婚姻を基礎として共同生活を営む集団。

明治民法においては、「戸主ノ親族ニシテ其家ニ在ル者及ヒ其配偶者」を家族と規定し、「家ニ在ル者」か否かは戸主の戸籍に入っているか否かによって決まったため、家族とは、戸主と同一の戸籍に在る者であった。

現行民法においては、婚姻と親子の規定が置かれているだけで、家族について定めた規定はない(同一の戸籍に記載される「夫婦と未婚の子」、ないし、親族間の互助を定める「直系血族及び同居の親族」(民法730条)が一般の家族のイメージに近いかもしれない。)。

特別法においては、家族とは,配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)、父母、子及び兄弟姉妹並びにこれらの者以外の配偶者の父母及び子と規定された例がある(特定秘密の保護に関する法律12条2項1号)。

血族

血縁関係にある者(自然血族)をいうが、法律上は、養親子のように法律上これと同様に取り扱われる者(法定血族)も含まれる。

姻族

自己の配偶者の血族及び自己の血族の配偶者をいう。

親族

血族及び婚姻による関係性を有する者

民法上は、六親等内の血族、配偶者及び三親等内の姻族を親族と規定している(民法725条)。

ー親族間の互助ー

直系血族及び同居の親族には、互助義務が定められているが(民法725条)、この義務の性格は倫理的な意義にとどまり、法的な意義はないと考えられている。

近親者

親族のうち、関係性が近い者。

民法上は、直系血族、又は三親等内の傍系血族(但し、養子と養方の傍系血族の関係にある場合を除く)を近親者と規定している(民法734条)。

ー近親婚の禁止ー

近親者間、及び直系姻族間の婚姻は、近親婚として禁止される(民法734条、735条)。すなわち、①子、父母その他の直系血族、②兄弟姉妹、叔父叔母、甥姪の三親等内の傍系血族、③姑(舅)その他の直系姻族とは婚姻できない。

尚、三親等内の傍系血族であっても、養親の実子その他の養子と養方の傍系血族とは婚姻できる(同法734条1項但書)。

これら婚姻の禁止は、離婚や離縁等によって親族関係が終了した場合でも、なくならない(同法734条2項但書、735条後段、736条)。

夫婦

婚姻をした一組の男女​。

尚、政府見解によれば、憲法第二十四条第一項は、「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」すると規定しており、同性婚(当事者双方の性別が同一である婚姻)の成立を認めることは想定されていない。また、民法や戸籍法において、「夫婦」とは、婚姻の当事者である男である夫及び女である妻を意味しており、同性婚は認められていない(衆議院議員逢坂誠二君提出日本国憲法下での同性婚に関する質問に対する答弁書(2018年))。

夫婦の協力・扶助ー

夫婦は、同居し、互いに協力し扶助しなければならない(民法752条)

​親権者

未成年の子に対して親権を行使する者(民法818条1項)。

ー親権者の未成年の子に対する監護教育権利・義務ー

親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う(民法820条)

ー扶養義務ー

子、父母その他の直系血族及び兄弟姉妹相互間では、法律上当然に扶養義務を置い(民法877条1項)、叔父叔母、甥姪その他の三親等内の親族相互間では、特別の事情がある場合に家庭裁判所の審判によって扶養義務を負う(民法877条2項)。

保護者

一般には、未成年者を保護する義務を有する者。

法令上は、法令の趣旨・目的に応じて、保護者の範囲が定められている。少年法では、少年に対して法律上監護教育の義務ある者及び少年を現に監護する者をいい(少年法2条2項)、児童福祉法等では、親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護する者をいい(児童福祉法6条,児童虐待の防止等に関する法律2条括弧書き,子ども・子育て支援法6条2項など)、いじめ防止対策推進法では、親権を行う者(親権を行う者のないときは、未成年後見人)をいう(いじめ防止対策推進法2条4項)。

里親

保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童を養育する者(児童福祉法上は、当該児童を養育することを希望し、里親名簿に登録された者を含む(児童福祉法6条の4))。

【参照条文】

 

家族

明治民法第732条① 戸主ノ親族ニシテ其家ニ在ル者及ヒ其配偶者ハ之ヲ家族トス

② 戸主ノ変更アリタル場合ニ於テハ旧戸主及ヒ其家族ハ新戸主ノ家族トス

(親族間の扶け合い)

民法第730条 直系血族及び同居の親族は、互いに扶け合わなければならない。

親族

(親族の範囲)

民法第725条 次に掲げる者は、親族とする。

一 六親等内の血族

二 配偶者

三 三親等内の姻族

近親者間の婚姻の禁止)

民法第734条① 直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。ただし、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない。

② 第817条の9の規定により親族関係が終了した後も、前項と同様とする。

(直系姻族間の婚姻の禁止)

民法第735条 直系姻族の間では、婚姻をすることができない。第728条又は第817条の9の規定により姻族関係が終了した後も、同様とする。

(養親子等の間の婚姻の禁止)

民法第736条 養子若しくはその配偶者又は養子の直系卑属若しくはその配偶者と養親又はその直系尊属との間では、第729条の規定により親族関係が終了した後でも、婚姻をすることができない。

(同居、協力及び扶助の義務)

民法第752条 夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。

(親権者)

第818条① 成年に達しない子は、父母の親権に服する。

② 子が養子であるときは、養親の親権に服する。

③ 親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う。

(監護及び教育の権利義務)

民法820条 親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。

(扶養義務者)

民法第877条① 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。

② 家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。

​【参考文献】

法令用語研究会編『法律用語辞典』(有斐閣,第4版,2012年)「血族」、「姻族」、「親族」、「保護者」、「里親」

高橋和之他編『法律学小辞典』(有斐閣,第5版,2021年)「血族」、「姻族」、「親族」、「近親婚」

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