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​機関・合議体

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機関

法人の意思決定をし、法人の行為を執行し、又はそれらを補助する地位にある一定の自然人又は組織体をいう。組織面から、独任制の場合(各省大臣、株式会社の代表取締役等)と、合議体の場合(国会、株主総会等)とに分けられ、職務面からは、意思機関諮問機関執行機関等に分けられる。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

​ー組織面からみた機関の分類ー

合議機関​​​(合議体)

​その機関の意思が一人の意思によって決まるのではなく、数人の意思の総合によって決まる合議制の機関独任制の機関に対応する。合議体ともいい、議会、裁判所など立法機関及び司法機関にその例は多い。行政官庁は、一般には独任制であるが、内閣、行政委員会、人事院、会計検査院などのように合議機関の形態をとるものも多い。株主総会、社員総会など法人にも見受けられる。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

独任制の機関

​→下記「独任制」参照

​ー決定の方法による制度の分類ー

​合議制

合議によって事を決し行う制度。裁判又はこれに準ずる手続において用いられる。一人制独任制の反対語。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

​一人制

訴訟やこれに準ずる手続において一人だけで審判する制度。裁判所法では、簡易裁判所、地方裁判所及び家庭裁判所において採用されている。単独制ともいう。迅速及び費用の低廉の点で合議制に勝る面がある。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

独任制

行政官庁が一人の者によって構成されている場合に独任制の行政官庁といい、複数の者によって構成されている場合の合議制の行政官庁に対する。内閣府の長としての内閣総理大臣及び各省大臣がこれに当たる。独任制の行政官庁においては、その下に置かれる機関は全て補助機関として位置付けられる。我が国では、戦後、いくつかの合議制機関たる行政委員会が設置されたが、あくまでも独任制の行政機関が原則となっている。

ー職務面からみた機関の分類ー

​​議決機関

法人の機関の一つで、当該法人の意思を決定する合議機関。議事機関、意思機関ともいい、執行機関に対する。意思決定と執行の組織を別にする全ての団体について観念上存在し、その議決は執行機関を拘束する。国家では国会、私法人では社員総会、株主総会がこれに当たるが、特に、公共団体の議会(都道府県、市町村の議会)についていわれることが多い。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

執行機関

  1. 一般的には、公益法人の理事、会社の取締役会等、法人の業務を執行する機関をいうが、地方自治法では、地方公共団体の行政事務を管理、執行する機関、すなわち、地方公共団体の長、教育委員会等の委員会等をいう。

  2. 行政官庁の命を受けて、その処分等を実力をもって執行する機関。国税徴収法では、滞納処分を執行する行政機関等をいう。

  3. 民事執行法上、債権者の申立てによって強制執行等の民事執行を行う執行官及び裁判所をいう。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]
 

諮問機関

行政官庁の諮問に応じて行政官庁に意見を述べる機関。審議会、協議会、調査会等の名称が付されている。行政官庁はその意見に法的には拘束されないが、できるだけこれを尊重すべきであるとされる。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

​ー機関の例ー

委員会

複数の自然人(委員)をもって構成される合議制の機関

  1. 内閣府設置法及び国家行政組織法上は、原則として、国家意思を表示する権限を有するものに限られ、かつ、内閣府又は省の外局とされる行政委員会(例、公正取引委員会)をいう(内閣府四九①、行組三③)。なお、法律で国務大臣をもってその長に充てることと定められている内閣府の委員会には、特に必要がある場合において、更に委員会又は庁を置くことができる(内閣府四九②)。地方公共団体においても、教育委員会等の執行機関の名称に用いられる(自治一三八の四・一八〇の五~一九四・二〇二の二)。

  2. 国会、地方議会に設けられ、本会議で審議する案件の審査を行う議員の合議体(国会四〇、自治一〇九等)。

  3. 行政機関その他の内部の組織(原子力委員会等)の名称に用いられる。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

審議会

国の行政機関に置かれる合議制の諮問機関。当該行政機関の長の諮問に応じて特別の事項を調査審議する。設置は、法律又は政令の定めによる(内閣府三七・五四、行組八)。地方公共団体に設置されるものもある(自治一三八の四③)。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

 

審査会

国の行政機関に置かれる合議制の機関のうち、一定の事項を審査・決定するものに通常用いられる名称。設置は、法律又は政令の定めによる(内閣府三七等、行組八)。地方公共団体に設置されるものもある(自治一三八の四③)。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

総会

一般に、団体の構成員全体の会合をいう。その団体の意思決定機関で、その代表例としては、一般社団法人の社員総会、株式会社の株主総会、消費生活協同組合の総会等がある。なお、総会と区別すべきものに、協同組合等の総代会がある。また、国際連合等の国際機関において全加盟国(の代表者)で構成する機関も、通常、総会と呼ばれる。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

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