​国政・国事・国務・国の事務

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国政

  1. 一般には、立法、行政、司法の全てを包含した国の政治全般を指す(憲前文)。議院の国政調査権について定めた憲法六二条の国政も同義であるが、司法権の独立等との関係で、その行使には一定の限界が存する。

  2. 憲法四条では、「国事に関する行為」を除外した概念として用いられ、一般的に国の統治作用すなわち、国家意思の決定又はその決定に実質的影響を与える行為を指している。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

 

国事

憲法上の用語としては、国家機関としての天皇のなし得る行為の範囲を限定するため、「国政」に対立する概念として用いられており、形式的、儀礼的な国の事務を指している(憲三・四・七、国事代行)。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

国務

法令用語としては、国政のうち、内閣の権能に属する事務、すなわち行政権に属するものを総称していう場合に用いられ、国会及び裁判所の行う立法及び司法に属するものは含まれない。憲法七二条、七三条一号の国務はその意味である。国務大臣(憲六六)の国務も同旨。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

​国の事務

一般に、地方公共団体の権能との関連で用いられる語で、地方公共団体の事務又は地方の事務に対する。国は、国際社会における国家としての存立に関わる事務、全国的に統一して定めることが望ましい国民の諸活動若しくは地方自治に関する基本的な準則に関する事務又は全国的な規模で若しくは全国的な視点に立って行わなければならない施策及び事業の実施その他の、国が本来果たすべき役割を重点的に担うことを基本とすることとされている(自治一の二)。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

 

国の不作為

国の不作為とは,国の行政庁が、申請等が行われた場合において、相当の期間内に何らかの国の関与のうち許可その他の処分その他公権力の行使に当たるものをすべきにかかわらず、これをしないことをいいます(地方自治法250条の13第2項)。

公事

  1. 公の事務。特に、朝廷で行われた公務及び儀式。

  2. 武家社会における訴訟。

  3. 荘園(しょうえん)制下の雑税。特に、本租が荘園領主の私収入になるのに対して、幕府等の収入となるところに語義を有したが、荘園制の解体とともにその区別を失った。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

​軍事

軍隊、軍人、軍備、戦争、防衛等に関することの総称。例えば、平時においては、軍人を募集して軍隊を編成、維持、管理し、装備を調達して軍事力を整備し、戦時においては、軍隊を指揮、運用し、軍事力を行使して防衛すること。なお、軍事に対比して「民事」といい、また、軍事以外の事項を「非軍事」ということがある。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

 

コラムー立法・行政・司法ー

立法

実質的意味の法規範を制定する作用で、行政、司法に対する観念(実質的概念)。また逆に、立法府である国会の権限に属せられた事項をいうこともある(形式的概念)。例、「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、…立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」(憲一三)。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

行政

一般行政を行う国家の統治権の作用。形式的意味においては、行政府の権限に属する一切の作用をいう。実質的意味においては、統治権の作用から立法、司法を除いた残余の部分と定義する控除説(消極説)と、法の下に法の規制を受けながら公益の実現、法を現実化する目的をもって行われる作用と定義する積極説とがある。憲法は、行政権は内閣に属すると定めている(六五)。また、憲法上、自治を保障された地方公共団体も行政権を行使する。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

​司法

具体的な争訟事件につき、法を適用し、宣言することによって、これを解決する作用。立法行政と並ぶ国家の作用。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]
 

コラム​ー法の支配ー

法の支配

法の支配とは,「人の支配」に対する概念で、人による恣意的な支配を排除し、予め定められた法に基づく支配によって自由を確保することを目的とする概念です(衆議院憲法審査会事務局「立憲主義、憲法改正の限界、違憲立法審査の在り方」に関する資料」(衆議院憲法審査会,衆憲資第91号,2016年)7頁)。

その実現のためには、第一に、自由を保障する内容の法(正しい法)の制定が必要であり、第二に、その法の忠実な適用・執行が必要であると考えられています。

前者については、①法律の制定に抑制・均衡(checks and balances)のメカニズムを組み込む方法,②法律の制定に国民の同意を得るという方法が考えられます。これらを支える理念は,①権力分立(抑制・均衡)と②国民主権です。したがって,法の支配は権力分立国民主権の原理に密接に結びついています(同上8頁参照)。

また後者については,すなわち法の忠実な執行という要請を実現するために,法を制定する権力(立法権)と執行する権力(執行権)と法の争いを裁定する権力(裁判権)を分離し異なる機関に授けることが考えられました。これが三権分立であり,ここでも権力分立の原理が法の支配を支えるメカニズムとして機能します(同上9頁)。

権力分立

権力分立(の原理)とは,法の支配を支える理念であって,一般に,正しい法律制定のための「抑制・均衡」の原理及び忠実な法律執行のための立法・執行・司法の(狭義の)「三権分立」の両側面を含めていいます(衆議院憲法審査会事務局「立憲主義、憲法改正の限界、違憲立法審査の在り方」に関する資料」(衆議院憲法審査会,衆憲資第91号,2016年)9頁)。

 

権力分立を三権分立(広義)ともいいます(有斐閣「法律用語辞典[第4版]参照)。

コラムー改革ー

日本国有鉄道の改革

日本国有鉄道の改革とは,日本国有鉄道による鉄道事業その他の事業の経営が破綻たんし、現行の公共企業体による全国一元的経営体制の下においてはその事業の適切かつ健全な運営を確保することが困難となつている事態に対処して、これらの事業に関し、輸送需要の動向に的確に対応し得る新たな経営体制を実現し、その下において我が国の基幹的輸送機関として果たすべき機能を効率的に発揮させることが、国民生活及び国民経済の安定及び向上を図る上で緊要な課題であることにかんがみ、これに即応した効率的な経営体制を確立するための日本国有鉄道の経営形態の抜本的な改革をいいます(日本国有鉄道改革法(昭和六十一年法律第八十七号)1条)。

今次の税制改革

今次の税制改革とは,昭和六十三年六月十五日に行われた税制調査会の答申の趣旨にのつとつて行われる税制の抜本的な改革をいいます(税制改革法(昭和六十三年法律第百七号)1条)。

中央省庁等改革

中央省庁等改革とは,平成九年十二月三日に行われた行政改革会議の最終報告の趣旨にのっとって行われる内閣機能の強化、国の行政機関の再編成並びに国の行政組織並びに事務及び事業の減量、効率化等の改革をいいます(中央省庁等改革基本法(平成十年法律第百三号)1条)。

郵政民営化

郵政民営化とは,株式会社に的確に郵政事業の経営を行わせるための改革をいいます(郵政民営化法(平成十七年法律第九十七号)1条)。

競争の導入による公共サービスの改革

競争の導入による公共サービスの改革とは,国の行政機関等又は地方公共団体が自ら実施する公共サービスに関し、その実施を民間が担うことができるものは民間にゆだねる観点から、これを見直し、民間事業者の創意と工夫が反映されることが期待される一体の業務を選定して官民競争入札又は民間競争入札に付することにより、公共サービスの質の維持向上及び経費の削減を図る改革をいいます(競争の導入による公共サービスの改革に関する法律(平成十八年法律第五十一号)1条)。

 

社会保障制度改革

社会保障制度改革とは,近年の急速な少子高齢化の進展等による社会保障給付に要する費用の増大及び生産年齢人口の減少に伴い、社会保険料に係る国民の負担が増大するとともに、国及び地方公共団体の財政状況が社会保障制度に係る負担の増大により悪化していること等に鑑み、所得税法等の一部を改正する法律(平成二十一年法律第十三号)附則第百四条の規定の趣旨を踏まえて安定した財源を確保しつつ受益と負担の均衡がとれた持続可能な社会保障制度の確立を図る改革をいいます(社会保障制度改革推進法(平成二十四年法律第六十四号)1条)。

経済・財政一体改革

経済・財政一体改革とは,我が国経済の再生及び財政の健全化が相互に密接に関連していることを踏まえ、これらのための施策を一体的に実施する取組をいいます(財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律(平成二十四年法律第百一号)2条1号)。

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