​利益・対価

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利益

一般用語としては、広く、ためになること、役に立つこと、もうけ。

  1. 多くの場合、経済的、物質的な利益として用いられる。例、「他人の財産又は労務によって利益を受け」(民七〇三)。なお、より狭義に、会社の純財産額から資本金額等を控除した差額という意味にも用いる。例、「利益の配当」(会社六二一)。

  2. 経済上の利益にとどまらず、有形・無形な利益を包括的に含んだ意味で用いる。例、「公共の利益」(収用一)、「時効の利益」(民一四六)、「期限は、債務者の利益のために定めたものと推定する」(一三六①)。[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

収益

資産の譲渡、役務の提供等の対価その他無償による資産の譲受けによる利益等、収受する一切の経済的利益。税法上は益金といっている。収益から費用を差し引いたものが利益又は所得である。[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

​法益

法によって保護される国家的、社会的又は個人的な利益。保護法益ともいう。刑法上、犯罪は法益の侵害をそれぞれの核心として構成されていると解するのが通説である。
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景品類

景品類とは、顧客を誘引するための手段として、その方法が直接的であるか間接的であるかを問わず、くじの方法によるかどうかを問わず、事業者が自己の供給する商品又は役務の取引(不動産に関する取引を含む。以下同じ。)に付随して相手方に提供する物品、金銭その他の経済上の利益であつて、内閣総理大臣が指定するものをいいます(不当景品類及び不当表示防止法2条3項)。

コラムー対価ー

対価

自己の財産、労力等を他人に譲渡したり、提供したり、利用させたりする場合にその報酬として受け取る財産上の利益。物の売渡し、労力の提供に対する売買代金、賃金がその例。

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報酬

労務の提供、仕事の完成、事務の処理等の対価として支払われる金銭、物品をいう。典型的な例としては、賃金がこれに当たる。また、裁判官及び地方公共団体の議会の議員等の俸給は特に報酬と呼ばれている。
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信託報酬

信託報酬とは,信託事務の処理の対価として受託者の受ける財産上の利益をいいます(信託法54条1項)。

​給料

一般には、広く雇用契約における労務の給付に対する対価をいう。用例としては、継続的雇用関係に立つ使用人に対する報酬(民一七四)、船員に対する報酬のうち基本となるべき固定給(船員四)等。また、別の用例として、地方公共団体の職員に対する給与のうち、国家公務員の場合の俸給に相当する基本給をいう(自治二〇四①)。
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給与

  1. 国及び地方公共団体の職員又はこれらに準ずる職員の勤務に対する対価の総称。例えば、国家公務員法は、「職員の給与は、その官職の職務と責任に応じてこれをなす」と定める(六二。なお、地公二四①)。

  2. 賃金、俸給、給料、報酬、手当、賞与など名称のいかんを問わず、労務に対する対価(所税二八①等)。

  3. 単に金銭、物品を無償で与えること(生活保護六③等)。

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​棒給

公務員に対する基本的な報酬。かつては、諸手当を含めた全体の報酬の意味で用いられていたが、現行の法令では、諸手当を除いた基本的な部分を意味する。ただし、公務員の基本的給与でも、歳費(国会議員)、報酬(裁判官、地方議会議員)、給料(地方公務員等)などと呼ばれる場合がある。
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​歳費

国会議員の受ける給与。憲法四九条の規定に基づき、「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」(昭二二法八〇)の定めるところによって国庫から支給される。一般職の国家公務員の最高の給料額より少なくない額となっている(国会三五)。
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賃金

使用者が労働者に労働の対価として支払う金銭その他のもの。賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わない(労基一一)。その額については最低賃金法の規制があり、また先取特権(民三〇六等)、差押禁止(民執一五二①)、前借金との相殺禁止(労基一七)その他の賃金債権の保護の定めがあるほか、賃金支払方法として、通貨払、直接払、全額払、定期払の原則(労基二四)が定められている。

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手当

一般的には、一種の賃金、特に基本的賃金以外の賃金を指す。法令上では種々の金銭の給付について用いられ、賃金・給与に関しては扶養手当・通勤手当・休業手当等、実費弁償のための金銭に関しては着後手当等、社会保険の給付金に関しては傷病手当金・出産手当金等、雇用対策としての給付金に関しては基本手当・技能習得手当等の用例がある。
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コラムー債務の履行に関する利益ー

​期限の利益

期限が到来するまでは債務の履行を請求されないというように、期限がまだ到来しないことによって当事者が受ける利益。債務者だけがもつもの(無利息消費貸借等)、債権者だけがもつもの(無償寄託等)、債権者・債務者双方がもつもの(利息付消費貸借等)、などが考えられる。期限の利益をもつ者はこれを自由に放棄できるが、相手方にも利益がある場合には、その放棄によって相手方が受ける損害を賠償しなければならない(民一三六)。また、債務者の破産等の場合には、債務者は期限の利益を喪失する(一三七)。
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履行利益

契約が完全に履行された場合に債権者が受けることとなる利益。債務不履行に対する損害賠償は、原則として履行利益の賠償である。
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コラムー訴訟に関する利益ー

​訴えの利益

民事訴訟(行政訴訟を含む)に関して、訴訟制度の利用を正当化するだけの利益・必要性のこと。本案判決をするのに備わらなければならない訴訟要件の一つで、これを欠く訴えは不適法として却下される。

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​権利保護の利益

ある特定の種類の請求について判決を求める現実の利益があることをいい、訴えの利益の内容をなす。権利保護の必要ともいう。例えば、将来の給付の訴えについては、「その請求をする必要」と規定されており(民訴一三五)、現在の給付の訴えについては、一般には当然に権利保護の利益があると考えられているが、既に勝訴判決を得ている場合にはその利益を欠くことになる。
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コラムー元物と果実ー

果実

物から生ずる収益。物の経済的利用法に従って収取される産出物を天然果実といい(例、牛乳、鉱物)、物の使用の対価として受けるべき金銭その他の物を法定果実という(例、家賃、利子)。天然果実は、元物(げんぶつ)(果実を生ずる物)から分離する時に収取する権利を有する者(所有者、地上権者等)に属し、法定果実は、収取する権利の存続期間に応じ日割りで分配するとされるが、当事者間に特約があればそれに従う(民八八・八九)。

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元物

経済的収益を生ずる。これに対し、元物から生ずる経済的収益を果実という(民八九)。天然果実である牛乳に対する牛、法定果実である地代に対する貸地がその例である。

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果実の分類

天然果実

物の経済的利用法に従って収取される産出物のこと(民八八①)。法定果実に対する。有機的産出物に限らず、鉱区から採取される鉱石のように元物(げんぶつ)の本体を滅損しない収益物も含まれる。

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法定果実

物の使用の対価として受けるべき金銭その他の物(民八八②)。天然果実に対する語。家賃、地代、利息がその例。法定果実は収取する権利の存続期間に応じ日割計算により取得する(民八九②)。

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