​責任

ホーム  >  用語集  >  責任

責任

多義的な語であるが、

  1. 一般には、自己の行為の結果について、何らかの義務、不利益、制裁を負わされること。

  2. 刑法上、構成要件、違法性と並ぶ犯罪の成立要件を指す特別な概念として用いられたり、民法上、債務に対する用語として、債務が弁済されない場合のために一定の財産が担保となっていることを指す概念として用いられたりするように、特定の法分野における特別な概念を指す用語として用いられることもある。

  3. 単に義務の意味で用いられることもある。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]
 

​証明責任(挙証責任・立証責任)

訴訟において一定の事実の存否が確定されない場合に、その存否が確定されないことにより当事者の一方に帰せられる不利益。民事訴訟法上は、原則として、権利関係の発生、変更、消滅等の法律効果を主張する者が挙証責任を負うと考えられており、刑事訴訟法上は、一般に検察官が挙証責任を負う。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

主張責任

民事訴訟においては、原則として、訴訟当事者は、権利又は法律関係の存否の判断に必要な事実を主張しなければならず、その主張をしないときは、裁判の基礎とされないため、不利な裁判を受けることになるが、このような主張をしなければならない当事者の責任、また、主張をしないために受ける当事者の不利益・負担のこと。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]
 

*コラム 証明責任と主張責任の違い

 主張責任と証明責任は,類似した概念であるが,その違いは何か。まず,用いられる局面が違う。次に,用いられる局面が違うため,理論的には,それぞれ責任の所在についても違いがあると考えることができる。

 しかし,通説は,「証明責任の所在に合わせて主張責任の所在を考えて*主張責任の所在と証明責任の所在は,原則として一致する,と考えている。

 通説の立場にたつと,二つの概念の違いは,用いられる局面が違うということだけであり,区別する実益は大きくはなく,主張・証明責任と一括して表現されることもある。

 通説のように証明責任と主張責任の所在を一致させて考える方がわかりやすいと思うが,その反面,以下のような副作用が生じるようである。

「証明責任の所在と主張責任の所在を一致させることは,訴訟になにがしかの人為性・不自然性を持ち込むこととなる。たとえば,貸金返還訴訟で金銭の授受と返還約束は権利者(原告)が主張・証明責任を負い,弁済は義務者(被告)が主張・証明責任を負う。その結果,訴状等で,権利者は金銭の授受があり返還約束があったと主張すればよい。弁済はまだないと主張する必要はない。しかし,日常生活ではまだ返してもらってないから返してくれと,弁済につき権利者が言及するであろう。訴訟では,返してもらっていないと権利者が言う必要がないのとされるのであるから,人為的であり,多少不自然である。もっとも,これは主張する必要がないというだけであり,必要のないことを主張することが違法となるわけではない。*」

証明責任と主張責任の概念の理解の難しさは,以上のような,「人為性・不自然性」,日常用語とは違う理屈で,法律用語が成立し,用いられているという点にあるように思われます。

*引用は,高橋宏志『民事訴訟法概論』(有斐閣,2016年)218頁

​1.図解六法

​2.定義集

​左上のメニューからご利用ください。

4.法曹養成制度

法曹養成制度に関して

 「法曹養成制度改革」のまとめ

 1.法科大学院制度に関して

  「法科大学院制度」のまとめ

 

​ 2.司法試験制度に関して

  「司法試験制度」のまとめ

​​   平成29年司法試験 問題と結果

   出題趣旨と採点実感の一覧

 3.司法修習制度に関して

  「司法修習制度」のまとめ

5.参考文献集・サイト集

 

 1.法令と参考文献

 

  司法試験用法文登載法令と参考文献

  その他法令と参考文献

 2.テーマ別参考文献

  テーマ別参考文献集

​ 3.その他法律情報提供サイト

  法律情報提供サイトの一覧

  参考サイト

  • Twitter Social Icon

©2017-2019 図解六法.