証拠・資料

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証拠

法律を適用すべき事実の有無を証明するための材料。通常は、裁判所が裁判の基礎となる事実を認定するための材料を指す。場合により、挙証、証拠方法証拠資料又は証拠原因と同一の意味合いで用いられることがある。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

証拠方法

裁判官が事実を認定する資料として、五官の作用によって取り調べることができる人又は有形物。

  1. 刑事訴訟では、民事訴訟におけると同様に証拠方法を分類するほか、人的証拠(人証)と物的証拠(物証)の分類をすることもある。

  2. 民事訴訟法は、証人、鑑定人、当事者本人、文書及び検証物の五種類を定める。弁論の全趣旨(二四七)は、証拠方法ではない。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

証拠資料

裁判所が証拠方法を取り調べた結果得た資料。例えば、証拠方法が証人の場合には聴き取った証言が証拠資料であり、証拠方法が文書である場合にはその文書の記載内容が証拠資料である。民事訴訟法では、官庁等に対する調査の嘱託によって得た調査報告もこれに含まれる(一八六)。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

証拠原因

訴訟において裁判官が確信の心証を抱く原因となった資料や情況。民事訴訟では、証拠調べの結果のほか、弁論の全趣旨も証拠原因たり得るが、刑事訴訟では、証拠調べの結果のみが証拠原因たり得る。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

訴訟資料

訴訟における審判の資料である事実及び証拠。その収集についての権能又は責任の帰属につき弁論主義と職権探知主義、その提出の時期的制限の有無につき同時提出主義と随時提出主義又は適時提出主義、その提出の方式につき口頭主義と書面審理主義の各立法主義の対立が見られる。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

コラムー証拠が証明するものによる分類​ー

直接証拠

①刑事訴訟においては、構成要件に該当する事実の存否を直接的に立証する証拠。犯行現場の目撃証人等がその例。間接証拠に対する言葉。

②民事訴訟においては、法律効果の発生に直接必要な事実の存否を直接的に立証する証拠。弁済の事実を立証するための領収書等がその例。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

間接証拠

民事訴訟及び刑事訴訟において、間接事実又は補助事実の存否に関する証拠をいう。間接的に主要事実(要証事実)の証明に役立つ証拠の意。例えば現場不在証明(アリバイ)のための証人、証人の証言の信用性に影響のある事実を証明するための証拠等。直接証拠に対する。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

補強証拠

補強証拠とは,刑事訴訟においては,自白が自己に不利益な唯一の証拠である場合には,有罪とされないと定められていることから(その意味で自白の証明力が制限されており,それを補強するものとして),有罪とするために必要とされる自白以外の他の証拠をいいます(憲法38条3項,刑事訴訟法319条2項)。

弾劾証拠

弾劾証拠とは,他の証拠の証明力を争うための証拠をいいます(刑事訴訟法308条・328条参照)。

コラムー証拠の内容による分類

供述証拠

言葉によって表現された内容が証拠となるもの。証人の証言、被告人の公判廷での供述などの人証と、供述調書などの書証とがある。刑事訴訟法上、供述証拠については伝聞法則が適用され、伝聞証拠は原則として証拠能力を持たない。なお、言葉で記載された書面でも、その存在自体を証拠とするときは、供述証拠には当たらない。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

伝聞証拠

伝聞証拠とは,公判期日における供述に代わりに提出される書面又は公判期日外における他の者の供述を内容とする供述その他の公判期日外における供述を内容とする証拠であって,公判期日外における供述の内容の真実性を証明するために提出されるものをいいます(刑事訴訟法320条1項参照)。

 

 刑訴法328条により許容される証拠

弾劾証拠であれば,321条乃至324条の規定【伝聞証拠の証拠能力の制限】により証拠とすることができない書面又は供述であつても、証拠とすることができます(刑事訴訟法328条)。但し,刑訴法328条により,弾劾証拠であれば,すべての伝聞証拠が許容されるという訳ではありません。刑訴法328条は,公判準備又は公判期日における被告人,証人その他の者の供述が,別の機会にしたその者の供述と矛盾する場合に,矛盾する供述をしたこと自体の立証を許すことにより,公判準備又は公判期日におけるその者の供述の信用性の減殺を図ることを許容しているにすぎません。別の機会に矛盾する供述をしたという事実の立証については,同条は何も定めていないため,刑訴法が定める厳格な証明を要すると解されます。そうすると,刑訴法328条により許容される証拠は,信用性を争う供述をした者のそれと矛盾する内容の供述が,同人の供述書,供述を録取した書面(刑訴法が定める要件を満たすものに限る。),同人の供述を聞いたとする者の公判期日の供述又はこれらと同視し得る証拠の中に現れている部分に限られます( 最判平成18年11月7日刑集第60巻9号561頁)。

コラムー証拠方法の種類ー

証人

  1. 裁判所その他の国家機関から、自己の経験に基づいて知り得た事実の供述を求められる者。訴訟手続では当事者以外の第三者であるが、我が国の裁判権に服する者は全て証人として尋問に応ずべき義務(証人義務)がある。衆参両議院は、国政調査に関し、証人の出頭、証言を求めることがある(憲六二、議院証言)。地方議会も類似の調査権をもつ(自治一〇〇)。

  2. 婚姻届出の際の証人(民七三九②)のような一定の行為の正規の立会人を指す場合もある。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]
 

鑑定人

一般には、裁判所から指示された事項について、裁判官の知識経験を補充するため、専門的知識又はその知識を利用した判断・意見を報告するように命じられた学識経験者をいうが(民訴二一二以下、刑訴一六五・一六八・一七三等)、行政上の手続において、特別の専門的知識や学識経験に基づいて意見を述べたり調査、証明等をしたりする者も鑑定人と呼ばれることがある。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]
 

当事者

ある法律関係又は事項について直接関与する者。これ以外の者を第三者という。訴訟上は、特定の訴訟事件について裁判所に対し裁判権の行使を求める者及びその相手方をいう。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]
 

​文書

一般には、文字や記号で人の思想を表したもの。例、「請願は、…文書でこれをしなければならない」(請願二)。

  1. 刑法上、文字やこれに代わるべき符号を用い、永続すべき状態において物体に記載された意思又は観念で、社会生活上重要な事項を証明するものをいう。

  2. 民事訴訟法上も右と同じ意味の紙片その他の有形物をいい、証拠方法たる文書からその文面(書面)を証拠資料とするための証拠調べを書証という。

[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

弁論の全趣旨

民事訴訟法上、口頭弁論に現れた一切の資料のうち証拠資料以外のもの(あやふやな陳述態度、命じられた釈明に応じないこと、攻撃防御方法の提出時期など)をいう。証拠調べの結果とともに証拠原因となり、自由心証による心証形成の材料として用いることができる(二四七)。また、擬制自白の成否の判定資料としても用いられる。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

コラムー場所による資料の分類

図書館資料

図書館資料とは,図書館等の図書、記録その他の資料をいいます(著作権法31条1項柱書)。

博物館資料

博物館資料とは、博物館が収集し、保管し、又は展示する資料(電磁的記録を含む。)をいいます(博物館法2条3項)。

インターネット資料

インターネット資料とは,電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつては認識することができない方法により記録された文字、映像、音又はプログラムであつて、インターネットを通じて公衆に利用可能とされたものをいいいます(国立国会図書館法25条の3)。

オンライン資料

オンライン資料とは,電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつては認識することができない方法により記録された文字、映像、音又はプログラムであつて、インターネットその他の送信手段により公衆に利用可能とされ、又は送信されるもののうち、図書又は逐次刊行物(機密扱いのもの及び書式、ひな形その他簡易なものを除く。)に相当するものとして館長が定めるものをいいます(国立国会図書館法25条の4第1項)。

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