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捜査

刑事事件につき、公訴の提起・遂行の準備として、犯人を発見、保全し、かつ、証拠を収集、確保する捜査機関の活動(刑訴二編一章)。強制捜査任意捜査とに分けられ、前者については、人権保障のため原則として令状が必要とされている。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

​強制捜査

対象となる者の意思に反して行うことのできる捜査。逮捕、勾留、捜索、差押え、検証など。法律の規定がある場合に限られる。現行犯の場合を除く対人的強制捜査及び逮捕に伴う場合以外の対物的強制捜査は、裁判官の令状を要するとされている(刑訴一九七・一九九等)。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]

コラムー強制処分と任意処分の限界ー

「捜査において強制手段を用いることは、法律の根拠規定がある場合に限り許容されるものである。しかしながら、ここにいう強制手段とは、有形力の行使を伴う手段を意味するものではなく、個人の意思を制圧し、身体、住居、財産等に制約を加えて強制的に捜査目的を実現する行為など、特別の根拠規定がなければ許容することが相当でない手段を意味するものであつて、右の程度に至らない有形力の行使は、 任意捜査においても許容される場合があるといわなければならない。ただ、強制手段にあたらない有形力の行使であつても、何らかの法益を侵害し又は侵害するおそれがあるのであるから、状況のいかんを問わず常に許容されるものと解するのは相当でなく、必要性、緊急性などをも考慮したうえ、具体的状況のもとで相当と認め られる限度において許容されるものと解すべきである。」(最決昭和51年3月16日刑集第30巻2号187頁

コラムー検査の種類ー

呼気検査

呼気検査は、「酒気を帯びて車両等を運転することの防止を目的として運転者らから呼気を採取してアルコール保有の程度を調査するもの」である。

 呼気検査を拒んだ者を処罰する道路交通法一二〇条一項一一号と憲法三八条一項の関係について、「憲法三八条一項は、刑事上責任を問われる おそれのある事項について供述を強要されないことを保障したものと解すべきところ、」呼気検査は、「運転者ら」「の供述を得ようとするものではないから、右検査を拒んだ者を処罰する右道路交通法の規定は、 憲法三八条一項に違反するものではない。」(道路交通法67条3項,最判平成9年1月30日刑集第51巻1号335頁参照)。

エックス線検査

「本件エックス線検査は,荷送人の依頼に基づき宅配便業者の運送過程下にある荷物について,捜査機関が,捜査目的を達成するため,荷送人や荷受人の承諾を得ることなく,これに外部からエックス線を照射して内容物の射影を観察したものであるが,その射影によって荷物の 内容物の形状や材質をうかがい知ることができる上,内容物によってはその品目等 を相当程度具体的に特定することも可能であって,荷送人や荷受人の内容物に対す るプライバシー等を大きく侵害するものであるから,検証としての性質を有する強 制処分に当たるものと解される。そして,本件エックス線検査については検証許可 状の発付を得ることが可能だったのであって,検証許可状によることなくこれを行 った本件エックス線検査は,違法であるといわざるを得ない。」(最決平成21年9月28日刑集第63巻7号868頁参照)。

コラムー捜査手法ー

裏付け捜査

裏付け捜査とは,供述の真実性を明らかにするための捜査をいいます(犯罪捜査規範173条1項参照)。

おとり捜査

「おとり捜査は,捜査機関又はその依頼を受けた捜査協力者が,その身分や意図を相手方に秘して犯罪を実行するように働き掛け,相手方が これに応じて犯罪の実行に出たところで現行犯逮捕等により検挙するものである」。おとり捜査の許容性については、「少なくとも,直接の被害者がいない薬物犯罪等の捜査において,通常の捜査方法のみでは当該犯罪の摘発が困難である場合に,機会があれば犯罪を行う意思があると疑われる者を対象におとり捜査を行うことは,刑訴法197条1項に 基づく任意捜査として許容されるものと解すべきである。」(最判平成16年7月12日刑集第58巻5号333頁)。

GPS捜査

GPS捜査は、「個人のプライバシーの侵害を可能とする機器をその所持品に秘かに装着することによっ て,合理的に推認される個人の意思に反してその私的領域に侵入する捜査手法である」。GPS捜査は、個人の意思を制圧して憲法の保障する重要な法的利益を侵害すものとして,刑訴法上,特別の根拠規定がなければ許容されない強制の処分に当たるとともに,一般的には,現行犯人逮捕等の令状を要しないものとされている処分と同視すべき事情があると認めるのも困難であるから,令状がなければ行うことのできない処分と解すべきである。」(最大判平成29年3月15日刑集第71巻3号13頁)。

コントロールド・デリバリー

コントロールド・デリバリーとは,捜査機関が規制薬物・銃器等の禁制品を認知しても、直ちには検挙せずにその監視の下に置き、最終段階で犯人を検挙する捜査手法をいいます(国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律4条,コントロールド・デリバリーの実施と関税法上の禁制品輸入罪の既遂の成否について,最決平成9年10月30日 刑集第51巻9号816頁)。また禁制品を発見した際に、別の物品と差し替えて行うクリーン・コントロールド・デリバリーといいます。クリーン・コントロールド・デリバリーに関して,最決平成30年10月31日参照)。

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